すき家が「黒毛和牛弁当」を出した本当の理由

2019年9月18日

2016年11月から牛丼大手の「すき家」が今までとは少し色の違うメニューを出しました。

それが、「黒毛和牛弁当」です。

その価格を見て驚きです。

1080円!

実はこのメニューを出す必要があったのです。

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ずば抜けて高いメニュー登場

すき家のメニューを考えてみてください。

色々あるし、サイズもあるので「並盛」で考えてみます。

すき家のメニュー

(すき家HPから)

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ここで並盛の価格を入れてみます。

すき家の牛丼の価格

軒並み500円以下。

牛丼に至っては350円!

ワンコインでお釣りがもらえる給料日前のお父さんの味方です。

 

ところが、今回の「黒毛和牛弁当」は!?

松屋の黒毛和牛弁当は1080円

そんなお父さんの味方が、お父さんの手が出ないような1080円と言う価格帯を取り入れたのか!?

 

メインのメニュー価格に秘密あり

すき家のメインとなるメニューは当然牛丼です。

そして、すき家のライバル店となるのは、当然「吉野家」「松屋」があります。

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この2社の牛丼も並みで価格を見てみます。

吉野家松屋の牛丼の価格

 

吉野家 380円
すき家 350円
松屋 290円

 

ご覧のように、すき家は牛丼並盛の価格が他と比べてちょうど真ん中。

ここを吉野家レベルの380円かそれ以上にできれば更なる利益確保が期待できます。

 

しかし、ご存知のように牛丼の価格は10円でも買えると過剰に消費者が反応するメニューです。

⇒ 値上げと値下げ|消費者が価格に敏感な商品

 

少し古いデータですが、2013年の売り上げと利益を見ると、すき家のゼンショーHDと吉野家HDは赤字です。

松屋だけが黒字なのです。

価格はさらに下げ、高回転にしないと利益は出ないと言う考え方もあります。

ところが、人材確保が難しくなってきている現在で更なる店舗拡大や売り上げ数増大はほぼ無理です。

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すき家が黒毛和牛弁当1080円を出した理由

すき家が黒毛和牛弁当を出した理由はいくつかあります。

 

利益確保

牛丼の原価率は約40%。

通常の飲食店では30%~35%程度に抑えておかないと経営が厳しくなると言われています。

そんな中、約40%と言うのは大量に売れないと利益が確保できないビジネスモデルと言うことです。

 

実際牛丼3社で最も利益が取れていないのは、すき家。

そこで、100人のうち5人でも6人でもがこの「黒毛和牛弁当」を注文してくれることで利益が確保できるのです。

「給料日だから」とか「自分へのご褒美」とか色々なことを言って出せば人は注文する物なのです。

牛丼の原価率が約40%だからと言って、黒毛和牛弁当の原価も約40%と言うわけではありません。

 

実は材料の原価は牛丼も黒毛和牛弁当もそれほど変わりません。

一方で、価格は3倍以上違います。

そこで利益を確保します。

 

真ん中の法則

多くの人は高いものと安いものがあると、安い方を選びます。

しかし、高いもの、安いもの、中くらいのものがあると「中くらいのもの」を選ぶのです。

貧乏人だと思われるのは、どこかプライドが許さないのです。

これを「真ん中の法則」と呼びます。

 

従来のすき家のメニューの価格帯は、以下です。

高いメニュー その他のメニュー 450円~490円(470円中心)
安いメニュー 牛丼 350円

「安い」牛丼350円。

「高い」その他のメニュー450円~490円(470円が中心)。

人の心理として、お金がないときなど牛丼350円を選ぶのです。

 

ところが、新メニュー黒毛和牛弁当1080円を投入することで、価格帯は以下のように変わります。

高いメニュー 黒毛和牛弁当 1080円
中くらいのメニュー その他のメニュー 450円~490円(470円中心)
安いメニュー 牛丼 350円

3段階になることで、注文される価格帯が全体的に上がります。

黒毛和牛弁当は売れなくていいのです。

黒毛和牛弁当は売れても、売れなくても、すき家の利益率は良くなる算段です。

 

安い牛丼の価格を変えることなく、お店にある中くらいのメニューを注文してくれたらいいわけです。

高いメニューと安いメニューはそれほど売れる必要はないわけなので、高いメニューは極端に高い方がいいのです。

 

すき家の今後

今回の黒毛和牛弁当は期間限定のメニューです。

ところが、今回の売り上げと利益の改善が見られたら、黒毛和牛弁当かどうかはわかりませんが、高額メニューがレギュラー化すると思われます。

そして、話題作りのために牛丼の値下げに乗り出すかもしれません。

 

具体的な金額を予言すると、現在350円の牛丼を330円くらいに。

それでも「真ん中の法則」で、450円~490円のメニューの価格帯はそのままです。

売れるメインのメニューが、350円からその上の価格帯にシフトすることで、利益が取れにくい牛丼業界が生き残れるのか、その動向に注目です。

 

 

 

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