コンニャクには、黒いコンニャクと白いコンニャクがあります。
それぞれ別の物だと思っておられる方が多いようですが、材料は基本的に同じです。
どうして、黒いコンニャクと白いコンニャクがあるのかと、その秘密もお知らせします。
コンニャクには、黒いコンニャクと白いコンニャクがあります。
どちらも普通にスーパーにおいてあります。
白いコンニャクもまた、普通にスーパーにおいてあり、価格もそれほど変わりません。
なぜ、2種類あるのとその違いについてもお知らせします。
黒いコンニャクと白いコンニャクの違いを説明するには、その作り方をお知らせする必要があります。
実は、昔ながらのコンニャクの作り方と、最近のコンニャクの作り方では、違いがあります。
まず、コンニャクは芋なのです。
土から掘り起こしたらこんな感じです。
それを洗うとこんな感じです。
ちなみに、コンニャクの花はこんなのが咲くそうです。
昔は、コンニャク芋を粉にしてドロドロになったものを固めて作っていました。
こんにゃく芋の中の「グリコマンナン」と言う成分が水分を吸うことで固まります。
健康食品などにも使われるあれです。
ただ、芋を単に固めただけでは舌を刺すほどの刺激があるそうです。
そんなものは食べられないので、昔の人はあく抜きをしようと考えたのでしょう。
「目には目を」ではないのですが、「灰汁には灰汁」と考えたのかもしれません。
野菜などの植物の灰を器に入れて、水を入れ、その上澄みを使いました。
そうすると、わずかながら灰が入ったり、炭の色がついたりするので、こんにゃくは黒っぽいし、黒い粒々があったのです。
昔は、芋の皮も少し入ったりするので、少し黒くなってしまうと言うのもありました。
最近のコンニャクの作り方は、上記のように手間がかかるようなことはしません。
コンニャクを固めるための凝固剤として「水酸化カルシウム」を使います。
芋も昔と違って精製度が違うので、真っ白な粉になります。
真っ白なコンニャク粉を使って、水酸化カルシウムを使って固めると真っ白なコンニャクができるのです。
白いコンニャクが出来たのですが、それだと昔ながらのコンニャクと印象が違います。
そこで、「黒いコンニャクこそコンニャクだ」と思う人もいるのです。
そこで、白いコンニャクを着色して黒くするのです。
原材料を見てください。
「海藻粉」と言うのはヒジキです。
ヒジキを砕いてまぜることで全体的にグレーになり、黒い粒々ができるのです。
つまり、あの黒い粒々の正体はヒジキなのです。
黒いコンニャクと白いコンニャクは、原材料が違います。
元々、コンニャクは灰汁や芋の皮などの不純物でグレーになり、黒い粒々が入っていました。
近年の作り方では、凝固剤を使うことと、高精製されるので真っ白のコンニャク粉で白いコンニャクを作ることができるようになりました。
それでは、コンニャクの印象が変わってしまうので、逆にヒジキで着色しているのが黒いコンニャクです。