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【寄生虫アニサキス】福島でアニサキスの食中毒が急増している理由裏話

福島で寄生虫のアニサキスによる食中毒が増え続けていると言います。

2018年5月に新聞各社がこそってこういう取り上げ方をしています。

これは事実と言えば、事実だけど、事実ではないと言えば事実ではないのです。

福島とアニサキスの食中毒について裏話を公開します。

 

 

新聞によるアニサキス食中毒の扱い

2018年5月の新聞各社のアニサキスの食中毒の扱いは以下です。

寄生虫「アニサキス」による福島県内の食中毒の発生件数が今年(2018年)既に19件に達し、昨年1年間の11件を大きく超えるなど過去10年間で最悪のペースとなっている。

福島県食品生活衛生課によると「急増した原因はわからない」とのこと。

 

アニサキスの食中毒

 

食中毒の裏側

実は新聞は人が注目するように誤解するようにミスリードを誘っています。

まずは、福島県のアニサキスの食中毒件数は以下です。

アニサキスの食中毒

 

2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年
発生件数

0

2

3

1

2

1119

 

「2015年と比較して約20倍になっている」と言ったらすごいことみたいですが、一番少ない時と比較しているし、「激増」と言っても20件です。

 

しかも、厚生労働省が食中毒の原因物質にアニサキスの項目を設けたのは13年。

12年のデータが「0」なのは間違いで、「存在しない」が正しい。

ちなみに、2013年の全国のアニサキスの食中毒件数は88件。

アニサキスとは

渡辺直美さん(29)やお笑いコンビ「品川庄司」の庄司智春さん(41)がアニサキスの食中毒症状の被害をブログで語ったのは2017年。

かなり話題になって、この年のアニサキスの食中毒報告は、230件。

ネット上でも、多くの人が、魚の切り身や内臓とアニサキスの画像をSNSで拡散したこともあります。

ショッキングな画像なので、人の注目度も高いです。

 

 

アニサキスは、海の生き物の内臓などには普通にいます。

増えたと言うよりも、人がその存在に注目した、と言うことが大きいと言えます。

 

「福島」と書くと人はまだ「震災」、「原発」、「放射能」を連想して注目します。

放射能とアニサキスは関係ないです。

福島にしかいない魚はいません。

 

ただ、福島はカツオの生食文化があるそうです。

カツオの生食文化とアニサキス

 

通常、カツオは切り身にして、表面をあぶり、氷水で締める「たたき」が食べることが多いです。

カツオのたたきとアニサキス

 

一般的なアニサキスの予防方法としては、「マイナス20度以下で24時間以上冷凍」「60度で1分以上加熱」「内臓を早く取り除く」「目視でアニサキスを見つける」などがあります。

ただ、「目視」は家庭でも難しいですが、お店だと量的に難しいでしょう。

 

アニサキスの食中毒だと判断するのは医者です。

保健所に届け出るかは病院により違います。

 

お店の調理場などを調べるのは自治体の保健所。

調べに行くかどうか、県により対応が違う。

 

営業停止命令など決めるのも保健所で、アニサキスが海産物にいることは知っているので、アニサキスが原因の食中毒で営業停止にするかの対応も県によって違う。

アニサキスが原因で業務停止にしたら、改善が必要になる。

究極は「魚屋さんが魚を売らない」と言う対策になってしまうので、命令を出しにくいのもあるでしょう。

現状は、内臓の販売を自粛しているようです。

 

アニサキスの予防

アニサキスとは

体調11mm~37mmくらいの回虫の仲間。

複数の種類がいるけれど、全ての種が魚介類に寄生する寄生虫です。

アニサキス症の原因寄生虫として知られています。

アニサキスと食中毒

 

最終的な帰省先は鯨かイルカです。

人間の中では生きられないので、数日で死ぬか、排出されるようです。

 

1965年ころまでは、海産魚介類の寄生虫は無害と考えられていました。

「生きた寄生虫は鮮度の証」まで思われていて、いいことのようにとらえられていたようです。

 

予防方法

予防方法として、以下のようなものがあります。

 

  • マイナス20度以下で24時間以上冷凍
  • 60度で1分以上加熱
  • 内臓を早く取り除く
  • 目視でアニサキスを見つける

 

イカなどは、冷凍したものが解凍されて店頭に並ぶことが多いので、アニサキスが生きた状態で見るかることはありません。

焼き魚、煮魚などは火が入るので、アニサキスは死滅します。

生食で食べる場合が注意です。

 

アニサキスがいるのは主に内蔵なので、内臓を早めに取り除く必要があります。

 

生ではなく、加熱して食べるなどできる注意をして正しい理解で食べるようにしましょう。