お盆やお彼岸にお墓参りをする方は多いと思いますが、お墓参りの作法をご存知ですか?
意外と知らないお墓参りの作法。
ご先祖様に失礼になっていませんか!?
お盆、お彼岸にお墓に行ってなんとなく手を合わせて・・・とされているかと思いますが、正しいのか意外と確認するタイミングがありません。
また、学校などでもお墓参りについて習いません。
この機会に確認しておいてください。
お墓参りは、いつ行ってもいいのです。
お盆やお彼岸に行く方が多いですので、その時期に合わせていくのもいいでしょう。
お彼岸(春) ・・・ 春分の日を中心として、前後7日間
お彼岸(秋) ・・・ 秋分の日を中心として、前後7日間
お盆 ・・・ 8月13日~16日
※お盆の期間は、地域によって異なる場合があります。
お墓参りと言えば、午前中に行うようなイメージがあるかもしれません。
実際のところ、午前中でなければならないという根拠はないようです。
ただ、夜中にお墓参りに行くのはあまり良いとはされていません。
地域によっては、「霊に取りつかれる」と言われているところもあるようですが、実際問題は、以下のような理由があります。
「霊に取りつかれる」というのは、子供などに対して「恐怖」を使って、危険防止のため禁止した名残かもしれません。
「夜に口笛を吹くと蛇が来る」とか、「火遊びをするとおねしょをする」と言った迷信の類です。
特にお盆は、彼岸(あの世)から此岸(しがん・この世のこと)に帰ってくるといわれています。
その昔は、お墓まで線香を焚いて迎えに行って、お盆が終わるころに線香を焚いて送り出しに行ったといいます。
お墓参りに行くときは、その前にお墓の掃除もするでしょう。
掃除のための道具も併せて持っていきましょう。
※たわしや金たわしは墓石を痛めつけるのでNGです。
線香は、宗派によってあげる線香の本数が違っているといいます。
天台宗・真言宗は線香を3本。
禅宗は、線香を1本または2本。
浄土真宗は、線香1本。
それぞれ火を付けたら横に置きます。
ただ、線香の束を1束丸々あげる方もおられます。
厳密である必要はないと思います。
この辺りは気持ちですので。
そもそも線香をあげる人が、仏様と同じ宗派であるとは限りません。
お花は、仏花と呼ばれている「菊」を中心にまとめるといいでしょう。
仏様が好きだった花を手向けるのも良いことなのですが、バラなど派手な花は向いていないと言われています。
お寺や、隣近所のお墓をお参りに来た人のことを気にするか、仏様のことを考えるかで花を選ばれてください。
お菓子や果物が一般的です。
たばこやお酒、ジュースなど仏様が好きだったものをあげるのがいいでしょう。
お墓参りが終わったら、お墓に置いておかずに持ち帰りましょう。
その場で食べてもいいですし、持ち帰って食べてもいいのです。
昔から「仏様のお下がりをいただく」と言って普通に食べていました。
まずは、お墓の掃除をしましょう。
花たてに水を入れて、花をいけます。
お供え物もおそなえします。
花は左右同じ、対にするのが一般的ですが、1束しかない場合は、左側に入れます。
線香に火をつけてお供えします。
束で火をつけるときは、中心に火が付きませんので、一度バラシて火を付けましょう。
ライターだと風に弱いので、チャッカマン的なものを準備するのがいいでしょう。
線香の火を消す時、吹いて消してはいけません。
手で扇いで消すのが良いとされていますが、結構消えません。
線香の束をもって下にすっと下げると瞬間的に真空になって火が消えます。
場所が狭い場合は、故人に縁が深い方から手を合わせます。
配偶者→子供→孫 のような順番になります。
墓石よりも頭を低くしてお参りをします。
掃除の時のごみなどを片付けます。
できるだけごみは持って帰りましょう。
お供え物は、お下がりとしてその場で食べてもいいですし、持ち帰ってもかまいません。
そのまま置いておくと、カラスが取っていきます。
カラスが居ついてしまうので、周囲にも迷惑になります。
そのままお供えしておきたい気持ちもあるでしょうが、持ち帰ってください。
お茶などのペットボトルの場合は、持ち帰ってもいいですし、お寺や霊園の方が片付けれくれることになっていれば、そのままでもかまいません。
花はそのままにしておくのが普通です。
お墓参りの手順は以上です。
一番大事なのは、気持ちだと思います。
子供や孫が大きくなった、など近況の報告や、家族の幸福について見守ってほしいなどの語り掛けを心の中でされてください。