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【食べ物の雑学】バターとマーガリンは全くの別物だった

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バターとマーガリン、あまり意識せず買って、あまり意識せず使っているかもしれません。

実は、マーガリンはバターの代替品として誕生したのですが、とんでもない危険性を孕んでいたのです。

使う場合は、絶対知っておいてほしい情報です。

 

 

まずは、バターとマーガリンの比較をしてみましょう。

バターとマーガリン比較

比べてみると分かりますが、共通点は割と少ないです。

共通点は見た目くらいでしょう。

 

項目 バター マーガリン
主原料 牛乳 植物性脂肪(もしくは、動物性脂肪)
常温保存 室温ではやわらかくなり、温めると液状になる。

室温ではやわらかく、なめらか。

パンに塗りやすい。

お菓子などの生地に練りこみやすい。

冷蔵保存 冷やすと固くなる。 冷やしと固くなるが、バターよりはやわらかい。
冷凍保存

可能だけどお勧めしない。

冷凍前の状態には戻らない。

可能
価格 マーガリンの1.5倍~2倍くらいの価格 200gで200円前後
種類

塩を入れない無塩バター

風味が良い発酵バター、など

カロリーハーフ

バター入り、など

マーガリン誕生秘話

元々、バターは高価ででした。

1869年ナポレオン3世が、軍用と民生用のためにバターの安価な代用品を募集した。

そこで出てきたアイデアが、牛脂に牛乳を加えて固めるもので、マーガリンの原型と言われている。

 

日本には、1887年(明治20年)に初めて輸入された。

1908年(明治41年)に国産化に成功した。

 

19世紀末に、ニッケル触媒を使うと植物油が硬化すること(硬化油)することが発見された。

20世紀に入るとこの硬化植物油を材料に「合成マーガリン」の製造が始められた。

第二次大戦中のアメリカでは牛脂等の不足から「合成マーガリン」が本格的に製造されるようになり、戦後はマーガリンといえば普通これを指すようになった。

近年問題となっているトランス脂肪酸はこの「合成マーガリン」が抱えている問題なのです。

 

そのため、バターの代替品としてつくられた食品がマーガリンです。

日本ではかつては「人造バター」と呼ばれていました。

印象が悪いからか、1952年11月にマーガリンに名称を改めました。

 

マーガリンとファットスプレット

日本農林規格 (JAS) では、「マーガリン類」についての規格を定めています。

マーガリンとファットスプレッドは同じ分類になっている。

2つの違いは、主として油脂含有率によって区別される。

油脂含有率が80%以上のものがマーガリン80%未満のものがファットスプレッドとされている。

日本で家庭用のマーガリンとして販売されているものの多くはファットスプレッドといえる。

 

マーガリンの危険性

昔は、マーガリンと言えば、植物性脂肪を使っているので健康だと言うイメージでした。

ところが、近年では世界的に、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が健康被害を与える可能性が指摘されています。

 

トランス脂肪酸は心臓疾患や現代病の一因である可能性が指摘されています。

米国ではすでに食品中に含まれるトランス脂肪酸の量を表示することが義務付けられています。

WHO / FAOの2003年のレポートでは、トランス脂肪酸は心臓疾患のリスク増加との強い関連が報告され、また摂取量は全カロリーの1%未満にするようにと言われています。

 

人によっては、植物油を固めたなので、「マーガリンはプラスチックと同じ」だと言う意見もあります。

 

日本マーガリン工業会は、日本人のトランス脂肪酸摂取量は、平均は0.3%(2006年)なので、問題のない量だと言っています。

その他、日本人は、トランス脂肪酸の害を低減するリノール酸の摂取量が欧米に比べて多いことも挙げています。

トランス脂肪酸を過剰に摂取することは健康を害する可能性があるため、バランスのよい食事が大切、としめています。

 

日本のマーガリン

日本のマーガリンも、「トランス脂肪酸」の問題はありました。

いくら摂取量が少なくても、身体に害があるのならば印象は悪く、あまりアピールすべきポイントではありませんでした。

 

2003年、不飽和脂肪酸への水素添加による生成されるトランス脂肪酸の摂取量の量的制限が勧告されました。

この後、メーカー各社は技術開発を進め、現在の市販品マーガリンは、「トランス脂肪酸」から「飽和脂肪酸」となった。

常温で固化しているパルミチン酸組成が高いパーム油を素材にした製品に転換している。

安全性が高まったと言えます。

 

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