魚って種類や時と場合によって単位が変わります。
釣ってきたアジは「匹」と言うでしょうし、買ってきたヒラメは「枚」かもしれません。
どうして違うのか、何が違うのか、単位の種類と理由をお知らせします。
魚は種類によって単位が変わります。
外国人が日本語を覚える際にも難解になってしまいます。
しかも、日本人が説明しようにも、日本人自体が良く理解していない。
それが魚の数え方の単位と言えます。
1匹(ぴき)、2匹(ひき)、3匹(びき)、4匹(ひき)、5匹(ひき)、・・・
長いものは、「本」
1本(ぽん)、2本(ひき)、3本(ぼん)、4本(ほん)、5本(ほん)、・・・
薄く平べったい形のヒラメは板に例えて「枚」
1枚(まい)、2枚(まい)、3枚(まい)、4枚(まい)、5枚(まい)、・・・
海老は尾っぽが付いているので「尾」
1尾(び)、2尾(び)、3尾(び)、3尾(び)、4尾(び)、・・・
ひっくり返すとお酒を飲むときの徳利(とっくり)に似ているから「杯」
1杯(ぱい)、2杯(はい)、3杯(ばい)、4杯(はい)、5杯(はい)、・・・
1匹(ぴき)、2匹(ひき)、3匹(びき)、4匹(ひき)、5匹(ひき)、・・・
鰯(いわし)を連ねためざしは数え方が変わります。
1連(れん)、2連(れん)、3連(れん)、4連(れん)、5連(れん)、・・・
魚を数える単位が変わる理由は、江戸時代に魚を売っていたことに由来します。
商人が記帳を早くできるようにしたことが理由です。
漁師が獲った魚は商人が買い取りました。
小売りは、「俸手振り(ぼてうり)」という売り子に託して町の人に売って回っていた。
商人は売り子に渡す魚の種類を帳簿に記録していきました。
その際、「鯵10匹、秋刀魚10本、平目5匹…」などと記入していくのは時間がかかっていました。
そこで、魚の種類によって数える「単位」で判断できるように「10本、3枚、5杯…」と書くことで早く記帳できるようにした。
「鰺10匹」→「10本」と手数を減らしたわけです。
本橋清彦(魚屋シュン 副店長) 、町田健(名古屋大学 名誉教授)が、2018年3月13日放送の「この差って何ですか」(TBS系)で上記の説を説明していた。
最近では、魚を1匹丸ごと買う機会はすくなくなってきました。
お店に1匹丸々置いていても、捌いてもらってパックに入った状態で買うことになります。
1パック、2パック、3パック、・・・
それが「新しく追加された魚の数え方」と言えます。
魚の状態、生きているか、死んでいるか、売り方、時代などで数え方が変わるのだと言うことです。