コインパーキングに駐車すると自動車が壊れる!?
町中にあると便利なコインパーキングですが、駐車すると自動車が壊れる事例が発生しています。
自動車のオーナーが悪いのか、コインパーキングが悪いのか、その内容をチェックしてみます。
コインパーキングに駐車したら自動車が壊れた
駐車するために作られたコインパーキングで自動車を駐車したら自動車が壊れるようなことがあるのだろうか!?
具体例を追いかけると、意外に事例は多いようです。
その一つが、2016年6月の事故について、同7月6日の産経新聞に掲載された例です。
コインパーキングに高級車ベントレーを駐車しようとしたら後部バンパーが壊れたと言うのです。
ベントレーと言えば最低でも1000万円を超える高級車です。
オーナーによると修理には150万円かかったのだとか。
自動車を停めようとしただけで150万円もかかったのではたまらない。
オーナーは大阪地裁に提訴したそうです。
顛末を確認していくと、チェーンのラーメン店に併設されたコインパーキングでの出来事でした。
コインパーキングはごく一般的なもの。
※画像はイメージです。実際のコインパーキングとは異なります。
事の顛末
タイヤ止めを跨いで駐車したらフラップ板が上がるタイプのコインパーキングだったようです。
ベントレーのオーナーである男性は知人と待ち合わせをしていたそうです。
知人はいつ来るかわからない。
時間がかかるようなら駐車するつもりだったと証言しています。
ただ、それがはっきりしないので、後輪がフラップ板を超えないぎりぎりの位置で待っていたと言います。
フラップ板を越えていたのは車の後部バンパーだけだった訳です。
まあ、ありそうなシチュエーションですよね。
ところが、知人からの連絡で、駐車する必要がなくなったためそのまま自動車を移動させたと言います。
フラップ板は超えていないので、フラップ板は上がっていないだろうと思ったそうです。
ところが、実際はフラップ板が上がっていて、それがベントレーのバンパーに当たり外れてしまったと言います。
ループコイル
あまり知られていないけれど、コインパーキングの地面の下にはループコイルと呼ばれる部品が埋めこまれています。
フラップ板の手前に設置されていると言います。
これは車両を感知して、しばらく動きがないと駐車したと判断するためのセンサーです。
フラップ板を乗り越えていなくても車両があると判断されるとフラップ板は上がります。
ここに原因があったようです。
オーナーの男性は「車両がフラップ板を超えなくてもフラップ板が上がる可能性があったのに記載がない」と損害賠償請求をしました。
裁判所は、オーナーの男性の主張を認めず、棄却しました。
コインパーキングの管理会社によると、フラップ板が上がるまで初期設定では2分のところ、3分にして運用していたそうです。
裁判所は、自動車の位置決めに3分と言う時間は十分なので、オーナーの男性が駐車場スペースを利用する際、料金を払わなかったのが原因と判断したようです。
オーナーは高々100円か200円をケチったために、修理代150万円を払うことになったようです。
別の問題
ループコイルの存在を知ってしまうと、車高が高い自動車はコインパーキングに向いていないと分かるが、一般の人はそんなことを知る由もありません。
普通に駐車しているだけで張り紙をされるなど、コインパーキング管理会社とジムニーオーナーとがトラブルになった例もある。
ジムニーオーナーはよほど頭に来たのか、張り紙を画像に撮り、ネットで公開するなど注意されたことに対して不満を漏らしていました。
コインパーキングのトラブルの現状
コインパーキングでのトラブルは意外に多いと言います。
全国に少なくとも約6万5千カ所あるコインパーキング。
国民生活センターに寄せられるトラブルだけで年に800~900回。
実際にはその10倍はあると考えられます。
これは1時間に1回以上のペースでトラブルが起きている計算になります。
トラブルとして多いのは、以下です。
- 看板に掲載された金額よりも高額な金額を請求された
- 入出庫の際に自動車が傷ついた
コインパーキングの管理会社は「出庫する際にはフラップ板が下がっているかを確認してください」と注意書きを掲載することが多いようです。
フラップ板やループコイルのことを記載する必要があるのか!?
出庫までの猶予時間が2分のところ、3分のところ、5分のところなどあるが、何分にしてもトラブルはなくなりません。
注意書きや約款を記載するとなると、看板の大きさは必然的に大きくなっていくのが現状です。
コインパーキングを使うときはちゃんと料金を払って、入出庫の際はフラップ板を確認する必要がありそうですね。
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