よく読んで頂いている人気の記事はこちら

よく読んで頂いている記事をラインナップしました。

【仮面ライダーベルト】歴代仮面ライダーで最も売上が高いライダーを調べてみた

2022年10月12日

この記事を書いている今日、仮面ライダーリバイスが始まりました。

何となくベルトが売れそうだな、と思ってみていたので、過去のライダーと比較しようと思ったらほとんどデータがないのです。

そこでまとめてみたのでここにシェアします。

歴代ライダーで稼いだライダーの調べ方

ライダーベルトの販売数は公開されいないようです。

そこで、ライダー関連の商品を販売しているバンダイナムコのIR投資家情報をチェックすると、バンダイナムコの売り上げが公開されています。

ただ、バンダイナムコといえば、ガンダムもあれば、スーパー戦隊、プリキュア、ドラゴンボール、ポケモンなど協力コンテンツをたくさん持っていて、純粋に仮面ライダーベルトだけをピックアップすることは不可能です。

しかし、キャラクター別に売り上げ構成を公開していたので、それを元に比較することにします。

仮面ライダーの売り上げ

バンダイナムコIR情報 決算補足資料より

 

最初は、ベルトの定価を調べて売り上げを割れば一定の値が分かると思ったのですが、ライダーによっては複数のベルトが販売されていたり、あとからアタッチメント的な物が販売されるようになったこともあり、単純にキャラクター総売り上げをベルトの価格で割っても単純比較ができないのです。

 

歴代仮面ライダーでは、ベルトの他に武器が販売されるうえに、おもちゃ、映画、キャラクターグッズ、などがバンダイナムコから販売されています。

単純にベルト単体の売り上げは残念ながら分かりませんでした。

しかも、プレミアムバンダイでは、「復刻版」「デラックス版」と大人向けの高額なベルトも販売されましたが、必ずしも放送中のライダーの物でもないで単純にそのライダーの手柄だけというわけではありません。

ただ、年間の売り上げに対してこれらの売り上げは微々たるものなので、思い切って無視します。

 

歴代ライダーの売り上げ

仮面ライダーの放送期間とバンダイナムコの決算(3月)は微妙にずれているので、必ず2つのライダーが1回の決算に入ってきます。

そこで、比例分配することにしました。

仮面ライダー売上

独自集計なので完全に仮面ライダーに特化した独自データとなります。

なお、放送期間は実質で算出しています。

ディケイドは人気だったけれど、期間は7か月しかなかったのですね。

 

仮面ライダー主役俳優放送期間売上(億円)
龍騎(りゅうき)須賀貴匡2002/2~2003/1(12m)125.86(10.49)
555(ファイズ)半田健人2003/1~2004/1(12m)123.23(10.27)
剣(ブレイド)椿隆之2004/1~2005/1(12m)85.97(7.16)
響鬼(ひびき)細川茂樹2005/1~2006/1(12m)67.38(5.62)
カブト水嶋ヒロ2006/1~2007/1(12m)69.98(5.83)
電王(でんおう)佐藤健2007/1~2008/1(12m)107.52(8.96)
キバ瀬戸康史2008/1~2009/1(12m)76.94(11.00)
ディケイド井上正大2009/1~2009/8(7m)145.08(12.09)
W(ダブル)桐山漣/菅田将暉2009/9~2010/8(12m)211.30(17.61)
ooo(オーズ)渡部秀2010/9~2011/8(12m)264.98(22.08)
ファーゼ福士蒼汰2011/9~2012/8(12m)275.08(22.92)
ウィザード白石隼也2012/9~2013/8(12m)239.32(19.94)
鎧武(がいむ)佐野岳2013/9~2014/8(12m)211.78(17.65)
ドライブ竹内涼真2014/9~2015/8(12m)173.66(14.47)
ゴースト西銘駿2015/9~2016/8(12m)188.02(15.67)
エグゼイド飯島寛騎2016/9~2017/8(12m)233.04(19.42)
ビルド犬飼貴丈2017/9~2018/8(12m)264.50(22.04)
ジオウ奥野壮2018/9~2019/8(12m)280.92(23.41)
ゼロワン高橋文哉2019/9~2020/8(12m)257.28(21.44)
セイバー神山飛羽真2020/9~2021/8(12m)2022/3決算により算出予定
リバイス五十嵐一輝2021/9~2022/8(12m)2023/3決算により算出予定

2002年までのキャラクター別決算金額が分かったので、それぞれ比例分配。

2002年龍騎は11か月で割り、12倍して1年分とした。

途中からキャラクターグループ全体とトイホビーに分かれるので、欲しい情報がベルトであることを考慮してトイホビーで算出。

売上()内は売り上げを放送期間(月)で割った単月売り上げ。

 

放送期間が終了した後の3月に売り上げが分かるので、決算発表後の数字と放送期間が違うので、表にするのが大変だった・・・

一番稼いだライダーは「仮面ライダージオウ」(280.92億円)でした。

ディケイド(145.08億円)だけ放送期間が短かったので、単月での割合で比べても、ディケイドの約2倍の売上です。

文句なしの売り上げ1番といえます。

 

逆に、稼げなかった失敗ライダーは、「響鬼(ひびき)(67.38億円)」「カブト(69.98億円)」「剣(ブレイド)(85.97億円)」でした。

響鬼は企画当初、仮面ライダーではなく新しいものにしようという話もあったみたいでした。

それまで基本的にずっと姿は虫がベースだったのですが、鬼がベースだし。

ライダーキックもしないし、俳優の細川茂樹は歴代ライダーの中で最高齢ですし。

 

この辺りの仮面ライダー闇の時代に「仮面ライダー電王」は107.52億円たたき出し、仮面ライダーの勢いを吹き返した一因でしょう。

佐藤健の芝居がすごかったし、モチーフは物語でした。

桃太郎や浦島太郎、金太郎がモチーフのライダーが出てきて、バイクではなく電車で現場に登場する仮面ライダー・・・(一応バイク出てきます)

「ライダーとは・・・」と思ったところでしたが、このツッコミどころ満載が良かったのかもしれません。

あと、必殺技がキックではない。

 

2009年以降なぜ売り上げは盛り返したのか?

国の情報なので少し古い情報になりますが、平成28年版の白書では仮面ライダーベルトの対象年齢となりそうな3歳以上11歳以下の子供の数は年々減り続けています。

赤い部分が14歳以下なので、概ね仮面ライダーベルト対象年齢と考えていいでしょう。

それなのに、2009年には売り上げを伸ばしています。

2009年といえば、仮面ライダーディケイドの頃。

ディケイドは期間が短かったので、キバ、ディケイド、W(ダブル)が放送されている。

スタート直後のベルトの売り上げは、終了間際に比べて高いと思われるので、この年だけダブルヘッダーで他の年に比べて有利です。

しかし、その後も売り上げは伸びているので、ダブルヘッダが売り上げ増加の理由ではないといえます。

平成ライダーの変身グッズは、ベルト単体ではなく、カードがセットになりました。

そして、ゲーセン(ゲームセンター)の筐体でも使えるようになったのです。

このカードが「ガンバライジング(旧ガンバライド)カード」です。

以降、変身アイテムにカードがなくても、このガンバライジングカードが発行されるので、ライダーの人気に関係なくある程度のカードは売れていきました。

コレクター的には全ライダーのカードを集めたいし。

 

あとは、ディケイドの後、W(ダブル)から変身アイテムに変化が出てきました。

ガイアメモリです。

当時普及が急速に広まってきていたUSBメモリーをモチーフにしたガイアメモリが変身アイテムで、色々なメモリが出て、色々なライダーに変身できます。

メモリはベルトを買うと2本ついていたのですが、他にもメモリ単体で販売されたうえに、お菓子のおまけとしても販売されていました。

おもちゃとして販売されたいたメモリは単体で音がしたり、しゃべったりします。

子供は「ボタンを押す」「音がする」などが好きなので、大ヒットでした。

 

「仮面ライダーooo(オーズ)」は、変身アイテムにメダルを登場させました。

上記ガイアメモリはしゃべるので高いのです。

たしか、1個500円位だったと思います。

お菓子売り場で1個500円のお菓子は子供には買えません。

 

そこで、音が出る機構などを廃止して、ICチップを埋め込み原価を下げ、販売価格も下げました。

確か、1個300円くらだったと思います。

オーメダルは生産が追い付かないほどのヒットになりました。

 

ここで「これだ!」と思った(?)バンダイナムコは次のフォーゼで「スイッチ」を投入してきます。

ここにも先の「ベルトでは光と音の機構」「アイテムにどの音がするかのトリガーを埋め込む機構」の切り分けで収集アイテムの価格を抑えつつも、量産の高速化を計ります。

まんまと大ヒットです。

 

 

仮面ライダーの敵はショッカー的な敵だけではなかった

売上が200億円越えを常時たたき出せる「勝利の方程式」を編み出したバンダイナムコだったのですが、「仮面ライダードライブ」(173.66億円)で壁が立ちはだかります。

子供が大好きな車まで投入したのに売り上げを下げました。

この2014年は「妖怪ウォッチ」の大ブレイクの年でした。

どこに行っても手に入らない大ヒットです。

同じバンダイナムコのコンテンツでありながら、後発の妖怪ウォッチに仮面ライダーの売り上げを取られた形になってしまいました。

ターゲット年齢が丸被りなのです。

 

そっちが「妖怪」ならば、こっちは「ゴースト」だと言わんばかりに、次に出した「仮面ライダーゴースト」も188.02億円と劇的には戻りませんでした。

 

この時バンダイナムコでは子供が好きなものを考えたはずです。

そこで出した答えが「ゲーム」でした。

ゴーストの次に投入したのが「仮面ライダーエグゼイド」

ここで233.04億円の売り上げを戻します。

そんなにエグゼイドが優秀だったのか?

派手な色とゲームのような派手な動き、ガシャット単体で光と音も復活させました。

確かに、子供が好きな要素を最大限に盛り込んだのですが、2015年には妖怪ウォッチが衰退していきます。

これまでの大人気だった妖怪ウォッチが「ケータ&ウィスパー編」から「イナホ&USAピョン編」に代わったタイミングで大失速です。

 

仮面ライダーが悪かったわけではないようなので、敵がいなくなると仮面ライダーの人気が自然と復活。

もしかしたら、各家庭のおもちゃにかけるお金の上限が決まっているのかもしれない。

ちょうど、妖怪ウォッチブームの終焉と共に仮面ライダーグッズの売り上げが伸びています。

 

その後、「ビルド」(264.50億円)、「ジオウ」(280.92億円)と売り上げを伸ばしていきます。

特に「ビルド」は「W(ダブル)」の様に、2つの要素で変身するので無限に組み合わせができる優れものでした。

 

子供が好きそうな「実験」がモチーフで、「ボトル」と呼ばれるものが形も含めてたくさん販売されました。

ベルトに追加するアタッチメント的な物も販売されたり、敵のベルトも販売されたり、とにかくすごかった。

 

「ゼロワン」(257.28億円)は会社とか、仕事とかの話だったので、子供にはあまり興味がなかったかも。

少しだけ売り上げを落とします。

アンドロイドはすごく良かったのですが、段々話がつまらない方向に進んでいったように思います。

イズだけは話題になっていましたね。

「お仕事勝負」とかもう意味が分からなかったし。

それでも売り上げは健闘していたと思います。

 

「セイバー」は・・・1話目で見るのをやめました。

この記事を書いている時点では、決算がまだなので、正確には分りませんが、バンダイナムコによる見込みから計算すると、「仮面ライダーセイバー」は158.52億円位になる見込みです。

近年250億円越えが常だったのに、ざっくり100億円位低い計算です。

大失敗じゃないのだろうか・・・

 

今回始まった「リバイス」は第1回目を見た限り面白かったし、ハンコをモチーフにしたのも良いと思いました。

ペーパーレス、ハンコレスが言われる世の中で、逆行してハンコがモチーフって・・・ツッコミ待ちでしょうか。

恐竜もハンコも子供は好きそうなので、またヒットしそうな予感がしています。

 

余談ですが・・・

実は仮面ライダーの放送期間が異なる

仮面ライダーは現在8月に終了して、新しいライダーが9月から始まるようになっていて、1つのライダーはヒットしようが不人気だろうと1年間放送されています。

ところが、2009年の仮面ライダーディケイドから変わったもので、それまでは毎年1月で終了して、新しいライダーも1月にスタートしていました。

仮面ライダーベルトを買う消費者の立場で考えると、お年玉でベルトを買ったらすぐに新しいライダーが始まるのです。

親としては、少し待って新しいライダーの方のベルトの方を買うように考えるのではないでしょうか。

この「買い控え」を阻止する戦略として、8月に切り替えたと筆者は考えています。

 

夏休みの「お盆玉」をもらって8月いっぱいはこれまでのライダーのベルトを楽しみ、夏休みが終わったタイミングで新しいライダーがスタートするのです。

不満は1月改変よりも少ないでしょう。

 

ついでに、スーパーヒーローとの切替の時期ともずらしたかったのかも。

同じタイミングで切り替えると、売り上げにばらつきが出てきます。

おもちゃの生産体制的にも、ピークはずれていた方が有利です。