2021年だったら有機ELテレビと液晶テレビどちらを買うべきなのか
テレビを買おうと思ったら、有機ELと液晶テレビがあります。
何となくで価格で選んでしまいますが、どちらが良いのか色々な点で比較してみました。
テレビを買われる際の参考にしてください。
映像全体
一般的には、有機ELテレビの方が明るくて、きれいで、斜めから見ても、色の劣化がなく、画面が暗くならないと言われています。
ところが、何気なく家電量販店に行って、何となく近くにあった「有機ELテレビ」と「液晶テレビ」を比較したら、ほとんど違いが分からないところまで液晶テレビは進化しています。
これは、実際に家電量販店で上下に2台並べて撮影させていただいたものです。
写真ではほとんど分かりませんよね。
実際見てもあんまりわかりませんでした。
よーく見ると、上の有機ELテレビの方が少し画面が明るいかもしれません。
映像の具合は、どちらが正しいとかではなく、それぞれの人の好き嫌いできまります。
可能ならば、実際に家電量販店に行ってみて、実機で確認した方が良いと思います。
ただ、価格はネット通販の方が絶対に安いので、通販をおすすめします。
速い動きの映像
速い動きは実際に動画を比較してみないとどちらが優れているのか分かりにくいものです。
液晶テレビは、速い動きに弱い傾向にあります。
普通、映像は1秒間に60コマ(FPS60)の紙芝居のように、静止画がすごい速さで流れて動いて見えます。
ただ、人間の目はすごいもので、これではコマとコマの間が見えて、映像にブレがみえるのです。
残像です。
倍速機能
そこで、「倍速機能」と言うものが考えられ、コマとコマの間の映像を自動で作成して、自動的に1秒間120コマになるような機能が出現しました。
下の映像では青い枠のコマを自動で作るわけです。
■SMR
液晶は速い動きに対して、倍速機能が必須と思われていましたが、新しい考えが出てきました。
それは、間のコマの時にLEDの光を消してしまおうと言う考え方です。
これにより、コマとコマの間は真っ暗になるのですが、人間の目には真っ暗になったのは捕らえられません。
速い動きと言えば、スポーツとか、映画の最後のスタッフロールの時に文字がブレたりするのですが、SMR120はブレません。
正直、家族から不満が出るのではないかと不安感がありましたが、全然大丈夫でした。
それどころか、安心感があります。
倍速表示の価値を知っている人は、価格コムなどの使用表を見ると「倍速表示」の欄には空欄か「無」となっているので、それだけで、選択肢から外れてしまいそうですが、SMR120でも全然大丈夫です。
実に勿体ないことをしていると思います。
上記では、倍速表示以外でも残像処理したものも記載していますので、チェックしてみてください。
ちなみに、SMRはハイセンスで採用されていますね。
色の具合
色の具合は有機ELの方が絶対きれいだと思います。
なぜなら、液晶は、バックライトの光を直接見ているのではなく、偏光板やカラーフィルターなど複数のフィルターを通してみているので、元々の光よりも絶対暗くなるのです。
一方で、有機ELはパネル時代が発光します。
光を邪魔するものがないのです。
絶対にそちらの方が明るいのです。
ただ、液晶パネルは出来るだけ不利にならないように、出来るだけ明るいパネルを開発してきました。
画面を斜めから見た時
光を直接見るのではなく、フィルターを通してみる分、斜めからの光は有機ELの方が有利です。
しかし、VA液晶でも視野角は170度くらいありますし、IPSパネルも多く出てきたので、それほど致命的とは言えません。
実機で比べてみるのが一番だと思います。
画面の大きさ
有機ELの方が、パネル的には高いので、採算が取れるように、大きなパネルが多いです。
2021年発売の有機ELパネルは以下のようになっています。
パナソニック:48インチ~65インチ
ソニー:55インチ~83インチ
TVSレグザ(東芝):48インチ~77インチ
ハイセンス:48インチ~55インチ
LG:48インチ~88インチ
シャープ:48インチ~70インチ
つまり、有機ELパネルを選んだ時点で48インチ以上となります。
大きいものだと、LGの88インチがあります。
液晶だと以下のようになります。
パナソニック:24インチ~75インチ
ソニー:24インチ~85インチ
TVSレグザ(東芝):24インチ~75インチ
ハイセンス:32インチ~75インチ
LG:43インチ~86インチ
シャープ:19インチ~70インチ
選択肢は、圧倒的に液晶の方が多いです。
一番大きいものは、有機ELでしたが、ほぼ同じくらいの大きさでした。
小さい方は、液晶の方が圧倒的に小さいです。
価格
価格は、各社同じくらいのスペックの商品で価格比較をするのが一番分かりやすいでしょう。
パナソニックのテレビ有機EL・液晶価格比較
型式 | パネルの種類 | 画素数 | サイズ | パネル方式 | 倍速表示 | チューナー | VOD | 発売 | 楽天価格 |
TH-55JZ2000 | 有機EL | 4K | 55 | – | 有 | 地x3/BSx3/4Kx2 | 有 | 2021/4 | 314,770円 ⇒今日の価格 |
TH-55JX950 | 液晶 | 4K | 55 | IPS | 有 | 地x3/BSx3/4Kx2 | 有 | 2021/4 | 198,000円 ⇒今日の価格 |
パナソニックの場合、液晶の価格+11万7千円と言う感じです。
液晶の約1.59倍が有機ELの価格となります。
ソニーのテレビ有機EL・液晶価格比較
型式 | パネルの種類 | 画素数 | サイズ | パネル方式 | 倍速表示 | チューナー | VOD | 発売 | 楽天 |
XRJ-55A90J | 有機EL | 4K | 55 | – | 有 | 地x3/BSx3/4Kx3 | 有 | 2021/4 | 306,800円 ⇒今日の価格 |
XRJ-55X90J | 液晶 | 4K | 55 | ※ | 有 | 地x3/BSx3/4Kx3 | 有 | 2021/4 | 196,500円 ⇒今日の価格 |
ソニーの場合は、液晶の価格+11万円です。
液晶テレビの約1.56倍が有機ELの価格です。
TVSレグザ(東芝)のテレビ有機EL・液晶価格比較
シリーズ | パネルの種類 | 画素数 | サイズ | パネル方式 | 倍速表示 | チューナー | VOD | 発売 | 楽天市場 |
55X9400S | 有機EL | 4K | 55 | – | 有 | 地x9/BSx3/4Kx2 | 有 | 2021/4 | 210,000円 ⇒今日の価格 |
55Z740XS | 液晶 | 4K | 55 | VA | 有 | 地x9/BSx3/4Kx2 | 有 | 2021/3 | 160,920円 ⇒今日の価格 |
TVSレグザ(東芝)の場合は、液晶テレビ+4万9千円です。
液晶テレビの1.30倍で有機ELテレビが買えます。
ハイセンスのテレビ有機EL・液晶価格比較
シリーズ | パネルの種類 | 画素数 | サイズ | パネル方式 | 倍速表示 | チューナー | VOD | 発売 | 備考 |
55X8F | 有機EL | 8K | 55 | – | 有 | 地x3/BSx3/4Kx1 | 有 | 2021/2 | 152,000円 ⇒今日の価格 |
55A6G | 液晶 | 4K | 55 | ADS※2 | 無※3 | 地x2/BSx2/4Kx1 | 有 | 2021/7 | 65,980円 ⇒今日の価格 |
ハイセンスの場合は、液晶価格+8万6千円で有機ELが買えます。
液晶の価格の2.30倍なので、他のメーカーよりも割合で言えば高くなります。
LGのテレビ有機EL・液晶価格比較
シリーズ | パネルの種類 | 画素数 | サイズ | パネル方式 | 倍速表示 | チューナー | VOD | 発売 | 楽天 |
OLED55G1PJA | 有機EL | 4K | 55 | – | 有 | 地x3/BSx3/4Kx2 | 有 | 2021/5 | 279,000円 ⇒今日の価格 |
55NANO90JPA | 液晶 | 4K | 55 | IPS | 有 | 地x2/BSx2/4Kx1 | 有 | 2021/5 | 157,800円 ⇒今日の価格 |
LGの場合、液晶価格+12万1千円必要です。
有機ELの価格は、液晶の価格の約1.77倍です。
シャープのテレビ有機EL・液晶価格比較
シリーズ | パネルの種類 | 画素数 | サイズ | パネル方式 | 倍速表示 | チューナー | VOD | 発売 | 楽天 |
4T-C55DS1 | 有機EL | 4K | 55 | – | 有 | 地x3/BSx3/4Kx2 | 有 | 2021/5 | 266,000円 ⇒今日の価格 |
4T-C55DN1 | 液晶 | 4K | 55 | VA | 有 | 地x3/BSx3/4Kx2 | 有 | 2021/5 | 149,800円 ⇒今日の価格 |
シャープの場合は、液晶価格+11万6千円必要です。
有機EL価格は、液晶価格の1.78倍となります。
有機ELテレビが欲しいと思ったら、液晶テレビの1.6倍から2倍くらいの価格差があると思っておけばいいでしょう。
ちょっと高めからもしれませんね。
ランニングコスト(電気代)
意外と家電量販店では電気代のことを教えてくれません。
「有機ELも随分電気代が安くなりました」とか漠然としたことしか言われません。
一般的に有機ELの方がランニングコスト(電気代)は高くなります。
では、その電気代の差は具体的にどれくらいなのか、上記の「有機EL」対「液晶テレビ」で出てきた機種で比較してみたいと思います。
パナソニック
型式 | 消費電力 | 月の電気代 | 年間電気代 |
TH-55JZ2000 | 180 kWh | 405.0円 | 4,860 円 |
TH-55JX950 | 130 kWh | 292.5円 | 3,510円 |
1.38倍 |
ソニー
型式 | 消費電力 | 月の電気代 | 年間電気代 |
XRJ-55A90J | 175 kWh | 393.8円 | 4,725 円 |
XRJ-55X90J | 193 kWh | 460.1円 | 5,521円 |
0.86倍 |
TVSレグザ(東芝)
型式 | 消費電力 | 月の電気代 | 年間電気代 |
55X9400S | 230 kWh | 405.0円 | 6,210 円 |
55Z740XS | 175 kWh | 292.5円 | 4,725円 |
1.32倍 |
ハイセンス
型式 | 消費電力 | 月の電気代 | 年間電気代 |
55X8F | 362 kWh | 814.5円 | 9,774 円 |
55A6G | 101 kWh | 227.3円 | 2,727円 |
3.58倍 |
LG
型式 | 消費電力 | 月の電気代 | 年間電気代 |
OLED55G1PJA | 195 kWh | 438.8円 | 5,265 円 |
TH-55JX950 | 130 kWh | 292.5円 | 3,510円 |
2.45倍 |
シャープ
型式 | 消費電力 | 月の電気代 | 年間電気代 |
4T-C55DS1 | 181 kWh | 407.3円 | 4,887円 |
4T-C55DN1 | 157 kWh | 353.3円 | 4,239円 |
1.15倍 |
予想通りに、有機ELの方が電気代は高かったのですが、面白い結果になりました。
有機ELの電気代が一番高かったのも、液晶の電気代が一番安かったのも、どちらもハイセンスでした。
電気代のことだけを考えたら、ハイセンスの液晶が最強です。
まとめ
映像などきれいなのは有機EL。
だけど、その差はわずかになってきている。
それに対して、商品の価格差は、1.6倍から2倍くらいする。
また、電気代も液晶の大体2倍くらいかかっている。
映像にこだわりがなければ、まだ液晶テレビを買った方がコスパは良いようです。
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